役割をひとつに決めない。TIPTOE『LOU』とFIRENZERAKUの時計
座るだけでなく、本や植物を置く場所にもなるTIPTOE「LOU」。時を知らせながら、壁にアートのような表情を添えるFIRENZERAKU「OR.007」。役割を少し広げて眺めると、もの選びの楽しさも変わってきます。
家具や道具を選ぶとき、最初に考えるのは「何に使うか」ということかもしれません。座るためのスツール。時刻を確かめるための時計。必要な役割がはっきりしていると、選ぶものも見つけやすくなります。
けれど、その役割だけで選ばずに眺めてみると、少し違う魅力が見えてきます。置く場所を変えてみる。使っていない時間の姿にも目を向けてみる。ひとつのものが、暮らしの中でいくつもの楽しみを持っていることに気づきます。
今回は、TIPTOEのスツール「LOU」と、FIRENZERAKUのウォールクロック「OR.007」をご紹介します。どちらも、機能をきちんと持ちながら、それだけでは語りきれない表情のあるアイテムです。
座る場所にも、ものを置く場所にも。TIPTOE「LOU」
TIPTOEの「LOU」は、無垢オーク材の座面とスチールの脚を組み合わせたスツールです。木のやさしい質感に、すっきりとした脚のシルエット。異なる素材の組み合わせが、シンプルな形の中でそれぞれの持ち味を引き立てています。
今回ご紹介するのは、高さ45cm、座面の直径30cmのタイプ。座面にはFSC認証の無垢オーク材を使用しています。脚にさりげなく施されたTIPTOEのロゴも、近くで見たときに気づく小さなアクセントです。
「LOU」の楽しさは、座るためだけの家具にとどまらないこと。ソファやベッドのそばでは、お気に入りの本を置くサイドテーブルに。植物を飾れば、その一角に小さな居場所が生まれます。玄関など、そのとき必要な場所で使い方を考えられるのも魅力です。
最初から用途を細かく決めすぎず、暮らしに合わせて役割を変えてみる。そうした付き合い方が似合う一脚です。

時を知らせるだけでなく、壁の表情をつくる
FIRENZERAKUの「Artistic Clocks(Quadrato Series)OR.007」は、イタリアでつくられたウォールクロックです。本体はセラミック、針はアルミ。黒をベースに重なる鮮やかな色彩と、大胆に配された数字が印象に残ります。
中央を横切る曲線や、釉薬がつくる表情にも目が留まります。時刻を確かめたあとも、もう少し眺めていたくなる。時計でありながら、一枚のアートを壁に飾るような楽しさのあるアイテムです。
職人の手仕事によって生まれる、ひとつひとつ異なる表情もFIRENZERAKUの魅力。均一に整ったものとは違う個性が、空間に遊び心を添えてくれます。
時計を選ぶときは、数字の見え方だけでなく、少し離れた場所からの印象も想像してみてください。壁に色を加えたいのか、いつもの空間に印象的なものをひとつ迎えたいのか。飾りたい場所から考えると、「OR.007」の見方も広がります。

使い方と、眺め方。その両方から選ぶ
「LOU」は、置く場所や使い方を変えることで、暮らしの中での役割が広がります。「OR.007」は、時刻を知るという役割に、眺める楽しさが重なります。
同じ役割のものを比べるだけでなく、「使っていないときに、どう見えるだろう」「別の場所でも楽しめるだろう」と考えてみる。それは、機能を置き去りにするのではなく、ものとの付き合い方を少し豊かにする視点です。
暮らしに迎えるものの役割を、ひとつに決めすぎない。座る、置く、時を知る、眺める。そのいくつもの場面を思い浮かべながら、自分の空間に似合う一品を探してみませんか。

